ほおっておくと衰える脳の機能は
鍛えることが重要です。
vol.4 周囲の記憶をたどって、 “思い出す力”をサポート!
何かを思い出す時は、その記憶に関連する他の情報にまで思いをめぐらすことが大切。“思い出す力”が鍛えられるだけでなく、思い出が鮮明になることで人生も豊かに彩られます。
関連する記憶が忘れた記憶を呼び覚ます
若い頃に流行っていた音楽を聴いた時、「あの時、私はこんなことをしていた」と、当時の懐かしい記憶がよみがえってきたなんて経験はありませんか? 実は、記憶は他のたくさんの記憶とつながっています。そのため、思い出したい内容が上手く思い出せなくなっても、それにまつわる別の記憶を思い出すことで、芋づる式に忘れていたことまで思い出せることも珍しくはありません。このつながった記憶を、『連合記憶』と呼びます。『思い出す力』を鍛えるなら、連合記憶を利用するとよいでしょう。
例えば、昔の写真に写っている人の名前が思い出せない場合は、どこで会った人で、どんな仕事をしていたのかなど、『この人』に関する記憶に思いをめぐらせてみるのです。さらに、その時、自分が何をしていたのかまで記憶をたどってみましょう。すると、だんだん記憶が鮮明になり、名前も思い出しやすくなります。また、鮮明になった思い出が、人生を豊かにもしてくれます。
今回は、連合記憶を利用したトレーニングが行える問題を紹介します。問題を解きながら、その当時の自分についても思いをめぐらせてみてください。
引き出す力をアップするトレーニング問題
連合記憶を利用して脳力を高めるために複数の単語から連想したり、年表をもとに昔の記憶を思い出す問題に挑戦しましょう。
〈指導・監修〉川島 隆太さん
医学博士。東北大学加齢医学研究所所長。同大学にて教授も兼任。 『物忘れがなくなる「脳力」復活トレーニング』(宝島社) など、著書多数。『東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング』(任天堂)などのゲームソフトの監修も。
“脳トレ”ブームを生み出した東北大学の川島隆太教授による、脳を活性化させて、若々しく健康的な脳を維持するためのドリルです。今回のテーマは、新しい記憶を短期的に保存する“短期記憶”の力を鍛えるトレーニング。逆ピラミッド計算や、世界の名言の音読、見写し書き、記憶書きを、1日1ページずつ行うことで、脳の基礎体力が高められます。少しずつ難易度がアップしていくので、やる気を刺激し、自分のペースで楽しみながら鍛えることができます。
くもん出版 1,080円(税込)
問題の答え:①高松塚古墳 ②ドル・ショック ③放浪記